勇者LV.3

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 程良い痛みならば、眠気覚ましの良い刺激になるが、それこそ目玉の飛び出しそうな重たい一撃。そのまま、召されそうになるところだった。  ダメージそのものは、それ程でもないが、痛いものは痛い。  兜のお陰で、出血は無い、でも、たんこぶは出来たかもしれない。  うつ伏せじゃないと寝れなくなってしまった。  後頭部を押さえながら地面を転がる。 「ウヲッ!」  獣っぽい泣声と共に、ゲートの中から岩が飛んできた。  なかなかの剛速球な上、変化球だ。  直撃のダメージはさっき頂いたので理解している。  姿が見えない剛腕野郎が、これまた、何匹いるか分からないが、グリスタルの中から一方的に攻撃を仕掛けてきた。  マルアさんは、二刀流で、岩を真っ二つに粉砕しているが、辺りに凄い数の瓦礫が辺りに積み重なる。  僕は避ける事に徹しているのだが、いったいあの中にはどれだけ弾があるのだろうか? 何か岩じゃない物も飛んできているし。
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