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何これ、鉄球じゃん!
こんなの当たるったら、たんこぶじゃなくて陥没するじゃん!
それより、一方的な攻撃はズルい。
こちら側からは、クリスタルの中に攻撃できない。
「マルアさん、一旦退きましょう」
「はい、後退します」
大砲の弾より大きな鉄球を、マルアさんは、まるでチーズでも切るかのように微塵切りにしながら後ろに下がった。
投球数から考えると、少なくとも五、六体はいそうだが、物を投げるだけのモンスターなら、大した脅威ではない。
投球に向かない場所まで誘い込めば一度に相手にする数も減るし、物を投げるのに適さない足場で戦えは、こちらの有利。
「ここに来る途中にあったぐねった坑道まで下がりましょう」
「そうですね、あそこなら物を投げるのには向かないです」
かなり後方迄下がっても物を沢山投げてきていたが、やがてそれも止み、しばらくすると獣の鳴き声が坑道内にこだました。
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