勇者LV.3

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 目の前に居るのは猿、猿の人形。  動く猿の人形は、僕の邪魔をする。  暴れて騒いで煩い声で。  人形の動きを止める。  ツルハシで粉砕、粉砕、粉砕、粉砕、粉砕、粉砕。  動かなくなった猿も、粉砕粉砕粉砕。 「止めて!」  マルアさんの大きな声で、我に返った。  またやってしまったようだ。  意図的にする事もあるが、今回は違う、余裕があるのにスイッチが入った。敵とは言え、惨いことをしてしまった。 「ち、違うんだ、違う、こ、これは……」  マルアさんは穴を掘っている。  猿の骸をまとめている。  気まずい空気の中、僕も穴を掘った。
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