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分厚い鉄の扉を開き、フカフカのクッションの上に寝かせる。
クークーと、可愛い寝息を立てている。
しばらく見ていたい気もするが、それはちょっと変態っぽいかな。
眠り姫に毛布を掛けて、いつも通り孤独な戦いに向かう。
クリスタルの場所まで戻ってレベル上げをしようと思うが、アレは全く予想がつかない。そもそも何故アレがアソコにあるのか。
魔王城が自然発生した後、魔王が自らの城にクリスタルを配置する。という事は聞いているが、ここは魔王城じゃなく坑道……のはず……なのですが……。
なにあの階段?
魔王城にありがちなジメジメした彩度の低い緑色のツヤツヤ石材の階段。
ほんの数分前には無かったのに。
「ドドドドドドドォォッドゴーン!」
硬い岩盤からせり出してきた柱、柱、壁、壁、柱、そして扉がギィィ。
目の前で建造されてゆく、たぶん魔王城。
これはレアな現場に立ち会ってしまった。
今僕は、坑道の中に魔王城が建築されてゆく瞬間を、目撃している。
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