勇者LV.3

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 次の階には巨大な骸骨が居た。  やたらと節くれだった感じと、人には無い棘ついた感じの骨。  高い天井に届きそうなくらいの巨体だったが、ほとんど一瞬でカルシュウムの粉と化した。と言っても粉一つ残さず消滅してしまったが。  それから何階か単調な作業を繰り返し、今までより少し豪華な部屋に出た。  それまでよりさらに凝った調度品。  中央にはテーブルと椅子。  ワイングラス片手に、二人のメイドと談笑している紳士。  今までに無い力、その辺のザコ魔王とは段違いな力を感じる。 「おや、初めてのお客様はカップルですか、フフフ」  髭を摘まみながら厭らしい笑いをする青い肌の紳士。 「お食事中に失礼します」  大胆な行動に出たのはホーリーさん。  いきなり聖なる角材を紳士に向かって投げた。  紳士はテーブルをこちらに向けて蹴り、その場から消える。
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