勇者LV.3

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 僕がダラダラと戦闘している内に、ホーリーさんは野獣と化したメイドを二体葬っていた。なんだか、長身で美人なメイドさんだったのに毛むくじゃらの獣人になった瞬間に、全身打撲で、肉塊にされてしまった。  獣人の多くは、肉体再生能力が強力なのだが、聖なる武器で、あれだけのダメージを受ければ、流石に元通りに戻る事も無いだろう。  さて、攻撃が通らない事を言い訳している紳士を片付けよう。 「なに!?」  死亡感嘆疑問符を出した紳士。  目の前に居た僕が消えたから驚いたのだろう。  背後に居ると思い、咄嗟に振り返ったが、そこには居ない。  彼は天井を見上げた。 「正解」  でも、避けられるスピードじゃないんだな。  飛び上がり、天井を蹴り加速を付けて落下している。
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