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「お疲れ様です勇者様」
普段の細目ニッコリの顔に戻ったホーリーさん。むしろ何時もよりご機嫌なような気もしないではない。ただ、荘厳な鎧はそのままで、何時もの微笑みをするものだから、思わず拝みたくなってしまった。
おじさんのお墓参りには、彼女も連れて行こう。
おじさん、行方不明扱いだったのに、早々にお墓を建てられて、財産もあんな事になってしまって、終いにはゾンビになって、勇者に倒されて……。
「どうかされました?」
「なんでもない、です」
「では、次の階、張り切って参りましょう」
「はい」
巨大な柱が中央にある、円筒形の室内。細部までこだわりの装飾が施されているが、床には亀裂が走り、大きく抉れている箇所もある。血肉は浄化されていて殆ど目立たないが、先程まで、激しい戦闘があった事は、容易に気が付くだろう。
僕達は、傷一つない真新しい螺旋階段を上った。
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