97人が本棚に入れています
本棚に追加
ローブを着た小柄なレッドゴブリンが、魔法攻撃。
もう一体は、防御系の魔法だか、呪術だかで、ガードを固めている。
連携の取れた良いパーティーだ。
しかし、僕にとっては厄介極まりない。
ダンジョンで人間のパーティーと遭遇するモンスターの気持ちは、こんな気持なのだろうか。単独行動の場合、相手が同じタイプの敵より、バラエティに富んだ一団の方が脅威に感じる。
単体なら瞬殺できると思うが、そうは簡単にクリアさせて頂けそうにない。
「ちょっと、道に迷ったみたいで、でへ」
頭を掻いて、とびっきりのアホ顔を晒した。
同じようにアホ面で突っ立つゴブリンたち。
隙を突いて、階段の制御装置をハンマーでスクラップにした。
日頃、他の勇者やチビッ子達に、ダサいと言われている、工具系の武器を主に扱っている僕だが、こういう時には、工具で良かったと思える。魔王城やらダンジョン、よく壊すから、ダンジョンブレイカーなんて呼ばれる事もある。
最初のコメントを投稿しよう!