勇者LV.3

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 必殺技らしき攻撃も放ってくる。  黒いオーラを纏ったヌンチャクが、ブーメランのように宙を舞い無尽蔵に攻め立ててきた。肩を掠めただけで、大きな衝撃と脱力感を受けた。  ダメージはまだしも、脱力感はいけませんよね。  暗黒魔法的な何かで、気力を奪い取っているようだが、この感覚は、眠気を誘う。こんなところで寝てしまって、レベル0になったら、もうこの階まで上がってこられない気がする。運が良くても、相当な無理ゲーである事は間違いない。  ちょいちょい黒い光線も交えながら、高速の打撃、トリッキーなブーメラン攻撃。防戦一方になりながらも、多少のダメージは、与えているが、同じ攻防の繰り返し。  機械的な行動の繰り返しは、眠気を誘う。  時折白目を向きそうになりながらの死闘は危険極まりない。  このままでは、倒す倒される以前に、僕が眠ってしまう。  なんで、お目覚め系の魔法を覚えないんだ、まったく。
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