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「あ、ダメですよドアを、そんな乱暴に開けちゃ」
「す、スマン、アリちゃん」
来たか、アホ姉弟の特にアホな方の弟。
「よう、レスタリオス・アクセリオン」
「ああ」
衛兵勇者アポロ・グラフィティ。
自慢げに大剣を背中に背負ってるせいで、ドアに引っかかっている。そもそもデカいし鎧を着こんでいるから顔は見えないが、アホ面だと言うのは分かる。
「相変わらず元気ねえな、大勇者様」
「まあまあ、朝からそんな、はしゃがないで」
アポロの姉、メリッサ・グラフィティも一緒か。
幼馴染だが、いつの頃からか露出高すぎアーマーを着ている女。
ただでさえ持て余し気味のボディーラインを強調しているそれは、まあ、村に何人もいる女勇者は似たような恰好だけど、彼女のそれは、いまだに目のやり場に困ってしまう。
彼女は凄腕勇者だが、村では思春期キラー勇者と呼ばれている。
「おう、早速だが、凶神デアゴズバドガスバスバクハツ、ぶっ倒しに行くぞ!」
「凶神デアゴズバズドスガドレアズでしょ。それにいきなりは無理よ」
「……」
二人はレベル高いから良いんだろうけど、僕はまだ、そこまで高くない。
装備は今まで集めたものがあるから、レベルの割には強いと思うけど。
メンドクサイ、が、とりあえず準備をしよう。
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