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おそらく、この魔王城の魔王の間であろう。
大きな扉には、今まで以上に素晴らしい装飾が施されている。この城に入った時に、虎のマントを括りつけた柱も既に工芸品レベルの造形だったが、この扉は芸術品と言っても差し支えない。
そんな、大きな扉を強引に、開ける。と言うよりも、ぶち壊した女子二人。
そうですよね。鑑賞している暇はない。
ここは、単なるレベル上げの為に立ち寄った通過点に過ぎないから。
最上階のこの部屋には、真ん中の巨大な柱が無かった。
床材は、鏡面に磨き込まれた大理石、細かな装飾のある壁に、バランスの良い柱の配置。さっきの階より狭いような感じがする。
円状の部屋の中心には、巨人サイズの煌びやかな王座。そこにちょこんと座るのは、つい最近見た覚えのあるローブの人影。
えーと、誰だったかな? 何だったかな? 思い出せない。
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