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「流石は、勇者レスタリオス・アクセリオン、一筋縄ではいかないな」
子供っぽい声で、セリフを吐く余裕の魔王女子は、燃えカスになったローブを脱ぎ捨てた。声とは裏腹に艶めかしい衣装と、大人っぽいボディーラインに一瞬躊躇した。
「こちらこそです、魔王女さま、短期間でご立派になられましたね」
特に、お胸が、なんて付け加えそうになったが、それは善戦している二人の女子の士気に関わりそうだったので、止めておいた。
「想定以上に、レベルが上がっているね、こちらも本気でやらせてもらう」
相手にセリフを言わせる余裕を持たせてしまった。魔王とは言え、女性相手では、躊躇してしまう。そもそも、それが目的で体を晒しているのかも知れない。恐るべし魔王女。
第二形態になるのか、最強魔法を放つのか、何やら身構える姿勢になった彼女。
邪悪な気を溜めている無防備な、彼女に構わず、頭上にハンマーを振り下ろした。
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