97人が本棚に入れています
本棚に追加
「ば、ばかな!?」
思わず、雑魚っぽい台詞が出た。
「アハハハハ、勇者の魔法は効かないのさ」
魔王女は大爆笑しながら、殴りかかってくる。
そのパンチは、さっきまでの数倍の重さとスピード、受け流そうとしてもダメージを受けてしまう。
「魔法は、むしろ栄養になる。特に出力の大きな勇者様の魔法はねぇっ!」
大振りの拳が飛んできた。だが、そのスピードは弾丸並みで避けられない。
激しく弾き飛ばされる。
地面から離れて空中を舞う。その方がダメージは拡散される。
合間を見て唱えておいた防御魔法も功をそうし致命傷にはならなかった。
安心する暇はない。息を吸う間もなく追撃が飛んできた。防御無しの連続攻撃、攻撃は最大の防御なり、という事を敵にされているのだが。
最高レベルに達している鎧の上からもダメージを食らっている。ドラゴンの渾身の一撃でもかすり傷くらいしか受けない強固さの鎧のはずなのに、一撃一撃が、鎧素通りのダメージに感じる。
最初のコメントを投稿しよう!