勇者LV.3

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 大魔王女は、目を押さえてのたうち回る。  ホーリーさんは、容赦なく二撃目の光線。 「グゥウオォォーッ!」  地獄のような咆哮が、部屋を構成する硬い大理石を震わせ大きな罅割れを作った。 「あれ、怒らせちゃった!?」 「それは、お怒りになられますよ」  近距離で、再び大火力の光線技を食らわせながら、ホーリーさんは笑顔で話す。  流石に致命的な、ダメージだろう。その証拠に大魔王女は、この戦いで初めて回避行動をとっている。  ここで、攻撃の手を緩めてはならない。  最大火力を持って、最速で、最高の一撃を食らわせて終わらせる! 「ごわっ!」  割れた床の、ほんの数ミリの段差で躓いた。そのまま硬い地面に叩き付けられて三回転半、壁に激突する寸前に、助けられた。
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