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地面に置いたペンダントに、ツルハシが接触する寸前。
ペンダントが割れたとして、中の女の子大丈夫なんだろうか?
既に止められないこの状況に置いて、やっちまった。と思っちまった。
「キシィィーン!」
硬い音が響いた。本気の一撃が弾かれた。ほっとした半面、驚きもあった。攻撃がペンダントに弾かれてそのまま、僕は吹っ飛んだ。
ピシッと言う、亀裂音の後、ペンダントから禍々しい黒い煙が溢れ出した。
その様子を見て再び後悔、そもそも、あの女の子が何者かも分からずに、開放してしまった事に今更ながら、やっちまった。
「フフフフフ、アハハハハハ、ヘーッヘッヘッ」
甲高い女子の声だが、邪悪サイドの高笑いが響く。その声に、ホーリーさん、マルアさんが、警戒の様子。それ以上に大魔王女が怯んでいる。
黒い煙が晴れて、その中から現れたのは、やはり女の子だった。
妹のアリエストより年下に見える見た目だが、禍々しいオーラは、大魔王女を圧倒するくらいのパワーを感じる。
「おい、小僧」
え、僕ですか、僕がな何かしましたか? 悪い事しましたか?
ポキポキと音を立てて手を揉む彼女の笑みに恐怖を感じた。
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