勇者LV.3

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 気が付くと、身体が動かない。  と言うよりも、身体の上に何か乗っかっている。  ホーリーさんマルアさん、ナナセさんの三人の下敷きになっている状態。  嬉しいやら、何やらの状態ですが、まずは助かって良かった。  今居るのは大魔王城の入り口、つまり坑道内。大魔王城に入る前に、虎柄のマントを仕掛けておいたかいがあった。アレは集団テレポートのアイテムで、売れば相当の金額になるレアアイテムだったんだ。  使用回数は、一回こっきりだったみたいで、既にぼろ布のようになっている。  ありがとう虎柄のマント。 「おい、逃げるぞ!」  感傷に浸る余裕は無かった、ナナセさんの一言で、一斉に走り出す。  大魔王城は、なおも崩れ続けて、入り口付近が土煙でいっぱいになっていた。
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