勇者LV.2

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 使い物にならないドゥルウィン皇帝の代わりに指揮したのは、若き臣下ウォルズ・ラングル。彼は勇者村出身の至高勇者と呼ばれるほどの強者で人格者で頭脳明晰のイケメン。  そんな完璧超人ウォルズの元、討伐部隊を送り込んだが返り討ち。  有名な高レベル勇者や戦士達も名乗りを上げ、凶神デアゴズバズドスガドレアズに挑んだが、多数の犠牲を出した上での敗北。  その後何度か討伐体を送るも、ほぼ壊滅。  そうこうしている内に、反撃が始まり、モンスター軍が侵攻。スペリグアの街を守る鉄壁の壁『巨人の背中』も半壊させられるほどのダメージを受けていると言う。  傘下である数多の王国を無視して、いきなり帝国を攻撃するなどと言う、大胆な事件は、、僕の習った歴史の中に存在しない。歴史は苦手だったから、もしかしたらあるかも知れないが、僕が生まれてこの方は、無いと思う。  人間同士の争いでも、帝都スベリグアが直接攻撃を受けた事は無かったはず。  建国以来圧倒的な戦力と防衛力で本土は無傷、政治的にも経済的にも安定していて、人口も多い憧れの都が直接攻撃を受けている。  そう言えば新聞に書いていたような気がする……。  新聞は下世話な事件と四コマ漫画、連続小説とアイドル情報くらいしか見ないから、一面すら見逃してしまう事が多い。
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