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ものの数分で、それぞれ巨大魚二匹と、エビ二匹を平らげて、その間殆ど会話も無く咀嚼音と川の濁流の音だけ響いた。
「そろそろ、参りましょうか?」
その言葉が、かけられなければ、ずっとここに腰かけたままだったかもしれない。
しかし、そうはいかない日が暮れる前に、雨が降る前に、屋根のある場所へ移動しておくべきだ。折角きれいに洗って、乾燥まで済ませた装備をまたずぶ濡れにしたくは無い。
とか言う潔癖的な性質は無いのだが、せめて夜は屋根になる物があるある所でで過ごしたい。野宿は、虫刺されとか、人間の犯罪者にちょっかい出されたりとかメンドクサイ。
「街道真っすぐで、ザナッド洞窟を抜けて行きますか?」
「すみません。レベルを上げなければならないので、クリスティニアン坑道へ向かいたいので、すが……」
「そうですか、私も、二、三レベル上げておきたいと思っていたので、お供させて頂きます」
その後は、馬を降りて黙々と登山する事となった。
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