97人が本棚に入れています
本棚に追加
/228ページ
「この坑道が、モンスターの巣になっているのですか?」
「まあ、そんなところです」
実際には、巣と言うよりも、モンスターが湧いている。に近い。
「でも、気配は、あまり感じませんね」
「ええ、この辺りには、ほとんどいません」
奥から湧いて出ているから入り口近辺にまでは、なかなか来ない。
念のために、坑道の入り口は、妹に封印して貰っている。
一般人が入るとろくなことが無いのと、僕専用の狩場にしたいから。
薄暗い通路をしばらく歩くと、真っ暗になった。
落ちている木切れに、魔法で、明かりを付ける。
松明やらランタンやらを忘れた訳では無い。火気は、何かと危ないから使いたくない。父と、ここに来た時に、酷い酸欠で死にかけた。実際死んだんだけど、アレはなかなか辛かった思い出。
「一旦、休息しましょう」
「はい」
大広間で一旦休息する。彼女は、時々仮面の顎辺りを上げるが、すんでの所でその素顔を見る事が出来ない。勝手に妄想が膨らんでゆく。
最初のコメントを投稿しよう!