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「これ、どうぞ」
「ありがとうございます」
マルテイシアさんに、お茶を入れて差し上げた。
そんな彼女は、物珍し気に部屋中を見ている。
博物館にあってもおかしくない珍品もあるから、一財産にはなるだろう。装備以外に金品宝石もあるので、そこそこのお城くらいは建てられると思う。
でも、あの村がほぼ城みたいなものだから必要ない。
勇者だらけの村に、魔物は入ってこないだろう。そもそも村全体に強力な防御魔法がかかっているから、そう簡単に入る事は出来ないと思う。
でも恒久的な魔法じゃないから、時々魔法をかけ直さないといけない。妹以外に、その魔法を行使できる方は、もうかなりの御歳を召していたりして、かけ忘れしたりもする。
間違えて、人間が入れなくなる魔法なんかをかけて、村人が締め出された事もあったとか。結局、強引に魔法を打ち破ったのは、村の若者で、術者のご老人勇者は自信を無くしたのだそうです。
全部脳内会話なんだけど、こう言う話をすれば、もっと盛り上がるのかな?
「あ、あの……」
「良い、お茶ですね」
「は、はあ……ど、どうも」
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