勇者LV.3

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「……。……」  まったく会話が思いつかない。  作業する振りをしながら、しばらく会話のネタを考える。 「ふう、美味しかったです」  えっもう飲んだの? もっと量を多くしとけばよかった。 「そろそろ行きましょうか」  言っちゃった。 「はい、分かりました。お供いたします」  もう行くしかない。余計な荷物は置いて、補助の武器は持ったから準備は終わっているけど。心の準備は、まだ出来ていない。  思わず出そうになった、ため息を押し殺す。  広間の奥にある鉄扉を開けると、そこはモンスターの巣窟。  ンギィィ。  と言う、錆びついた音を押しのけると、そこは真っ暗な世界。 「私の魔法、使いましょうか?」  特に考えず、マルテイシアさんの言葉に頷いた。
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