Ⅰ 人間と悪魔のハーフ

9/31
前へ
/94ページ
次へ
「レオン様。もしかして、あの事件をお忘れですか?」 すると、レオンの表情が強ばり、クロードへ鋭い視線が送られる。 「そんなわけないだろう。……そうだな。畏怖の象徴こそ、悪魔の仕事。それに、魔王を目指すならそれ相当の仕事をしなければな。考えておこう。それより探しに行くぞ、クロード。侵入してきた小娘がどんなやつか、この目で見てみたい」  レオンは一足先に前を歩き始めた。 「……やはり貴方様は甘い」 レオンに聞こえない程度に呟くと、クロードは主の後ろ姿に一礼した。 †††
/94ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加