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「レオン様。もしかして、あの事件をお忘れですか?」
すると、レオンの表情が強ばり、クロードへ鋭い視線が送られる。
「そんなわけないだろう。……そうだな。畏怖の象徴こそ、悪魔の仕事。それに、魔王を目指すならそれ相当の仕事をしなければな。考えておこう。それより探しに行くぞ、クロード。侵入してきた小娘がどんなやつか、この目で見てみたい」
レオンは一足先に前を歩き始めた。
「……やはり貴方様は甘い」
レオンに聞こえない程度に呟くと、クロードは主の後ろ姿に一礼した。
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