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夏の寝苦しい夜は
ひとりでドライブをするのが習慣になっていた
目的地は カーナビを適当に指で押し
そこまで一般道を走る
この日も
適当に押してスタート
市街地は 放射熱で夜でも
まだムッとする
市街地を抜け 郊外へ
窓を開け 右腕を出して風を受ける
国道を走る間は 郊外と言え
民家か立ち並ぶ
「ここ左折」
国道から県道へ
まだ街灯もあり民家も並ぶ
更に走ると
登りが多くなる
「山でも登るのか?」
まだ民家も点在する
「ここ左折 大丈夫かよ」
センターラインのない
対面通行がぎりぎりの道幅
気が付くと森の中
「お決まりのものが出そうな・・・」
ライトの照らすところしか見えない
真っ暗の中 何かが通り過ぎた
「ん!?なんだ?」
とミラーを見るが 真っ暗なので
ミラーには窓から出してる右腕だけが映っている
視線を前方に移した瞬間
窓から出してる右腕が引っ張られる
ミラーを見ると 右腕に人の手がしがみついてる
その陰から人の顔
手を振り払い 窓を閉め アクセルを踏み込む
サイドミラーを見ても 真っ暗で何も見えない
腕にはくっきり握られた跡が残っている
「何だ今の」
前方に目をやると
ルームミラーに映る自分んの顔の陰から手が!
後部座席に乗って首を絞められ・・・
気が付くと 病院のベットの上だった
「生きてたぁ」
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