第1章 レッドダイヤ

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『ようこそ、いらっしゃいませ』 無平等に配られた手札 勝った・負けたは世の常 支配されるのは、まっぴらごめんよ 己を賭けた人生ゲーム 今夜も私は王になる 騒がしいネオンがきらめく街のカジノ 辺りはすっかり暗くなり ムラサキ、アカ、アオ、キイロの、ネオンがまぶしい 昼間のちびっ子たちはもうおねむ ここからは、大人の時間 いつもの歩き慣れた道を進む コッコッとヒールの音を奏で、ただ一つの目的地へ向かう さっきから、やけに目線を感じる フフン 世の中の男はバカばっかり ちょっと色気を出せば、一発でコロセル 鼻の下伸ばしてんじゃないわよ 汚い 右へ曲がる ビルとビルの間にある、本当に狭い裏道 私一人通っても、ほんの少し隙間があるだけの ザ☆裏世界への入り口 みたいな 道を抜けるとまた、まぶしすぎるネオンの看板 赤 紫 緑 黄 桃 ピンク 水 エメラルド 茶 9色で飾られたド派手な看板 『MeseMoa』 とかかれた ここが私のお城 ギャンブラーたちのオアシス カジノ!!!! 自動ドアをくぐる前に、会員証を備え付けのインターホンにかざす ガチャっという音がしてロックが外される その中にはーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
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