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「ああ。管理と言っても、傍観に等しいのか」
「お察しの通り」
苦笑い。それがここを支配した。
「でも優秀なアドバイザーいるし、大丈夫でしょ」
「おや? うちの後輩を信頼しているようですね」
「喉を貫く関係だからね」
あれは衝撃的だった。
……露骨に引くな。
「い、いえ。神の喉を貫く人間なんて、初めて見ました。しかもあの少しの時間で」
「そ、そんな人間もいるのか」
「なんなら今すぐにでも」
「「遠慮します! 」」「お願いします」
二人の声でかき消えたホグの変態発言。
しかし彼女は痛覚を遮断できるので、なんとも言えない。
「と、とにかく。手続きをしましょう」
謎の空間から紙を出す神様。そこには、問答がいくつかある。
年齢や性別、そしてサイン。それらを書く。貴方の安全を保障して~やら書いてあったが、気にしなかった。
「はい。では、行ってらっしゃい」
まさかの床がパカっと開く。その先は暗闇。
すぐ横にいたホグの腕を掴み、共に落ちる。
あの微笑みと手を振る動作を、今はただ壊したかった。
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