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「今君が使ったのが、基本的な魔法で、あの馬は人間の女性が、変身魔法を使ってるんだ」
「へー。『水』」
今度は半径三センチメートルの水の球体を想像する。
すると、忠実に再現された。
フヨフヨと浮く水の球体に、赤いインクを混ぜるイメージをする。
「ちょっ、水が赤いよ!? 」
「成功だ」
「何が!? 」
血の色に見えたのは、気のせいだ。
しかし、魔法を使ってからの脱力感が強い。これが、魔力を使う感覚なのだろうか。
「さっきから気になってたんだけど、何でそんなに魔力減ってるの? 」
「え? 」
「君は魔力量が凄く多いんだよ。でも、今は少ししかない」
「だって、魔法使ったし」
心当たりはそれしかない。
「いやいやいや。さっきのでそこまで減らないから。でも、まあ、何となく分かった」
「 ? 」
「今はその疲れを癒して」
そう言い額を突くと、意識がとんだ。
気絶した彼を受け止め、欲望を解放する。つまり、思いっきり抱きしめた。
筋肉はほんのりついて、柔らかい。それに、いい匂いがする。
今まで漂わせなかった子供らしさが、寝顔で感じられる。
「か、かわいい……! 」
三十分は軽く続いた。
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