19人が本棚に入れています
本棚に追加
彼には、問題がある。
まず、魔力量だ。その量は、神と同等かそれ以上。少なくとも、ホグよりは多い。
ホグは神の中では真ん中あたり。それを超えるのだから、神の中でも強い方だ。
次は、魔力の消費。何が問題なのかは、何となく分かった。魔力の消費が多いのは、いきなり魔法を使ったから。
まるで墨汁のように、いっきにドバァっと。危険極まりない。
魔力を使えば使う程、体力も消費する。使い切れば良くて気絶。最悪は死、だ。
聞いた話では、とにかく魔力を取り込もうとして、魔物になった例もあるらしい。
最後に……名前だ。
全く知らないことに、今気づいたのだ。異世界なので、変えようとは思うが、親からのもらった大事な名前。変化は少なくしたい。
と、抱きしめながら考える。大きさよりも綺麗を優先された胸に、顔を埋めさせる。
「んんぅ」
カァ……っと赤くなり、一旦離すが、こんな機会を逃すのがもったいない。
妥協して、膝枕をする。
顔を自分の方に向けたのは、何の意図もない。……嘘じゃない。本当だ。
「ふふっ」と寝顔を堪能し、顔を上げるとおじさんが隠しきれないニヤニヤをしながら見ていた。
最初のコメントを投稿しよう!