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「ボクが凄いって思ったのは、見た目だけじゃない」
不思議なことを言い出すホグ。この場所で、何があると言うのだろうか。
「魔力が……魔法に使うエネルギーが、とても濃いんだよ。信じられない程に」
目を凝らして見るが、全く分からない。
だいたい、魔力があるなら、ここの人間が魔法を使えても良いじゃないか。
「魔法はとても危険だよ。だから、普通は使わせないんだよ」
仕組んだ、ということか。人類を操作とか、神様凄過ぎ。
「ちなみに。この下には、あるものが埋まっています」
地面を指差して言う。今、踏んでいるところだ。
「へー。それは何だい? 」
「人間の骨です」
「は? 」
思わずといった様子で、背中に飛び乗るホグ。
「た、たちの悪い冗談だなぁ全く」
震えた声だ。恐怖を隠しきれてない。
「真実は確かめたから。マジだって」
背中で、力を入れるのが分かる。そして、引っ付いて抱きついてくる。
おかげで、小さくとも確かな感触が二つ。
あと苦しい。重くはないが、首にまわした手に力を入れるから、息が……。
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