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なんとか呼吸を確保し、説明をする。
「少し昔に、村があったらしい。そこは、どこにでもある普通の村だった。しかし、一つを除いて」
ゴクリ、と至近距離で聞こえる。
「別に大したことじゃない。墓を統一してただけ。で、その場所が、ここ。
爺ちゃんから聞いたんだ。もう死んだけど。そして爺ちゃんもここに埋めた」
「えっ? 」
「流石に嘘。無事家族の墓に納骨したよ」
そんな場所とは知らず、花とか植えてたんだよなぁ。
それに気づいたエピソードは、爺ちゃんから聞いて、近くだから確認したら、ドン。
全力疾走で帰った。
あれから行かなくなった。でも、今日来たのはホグがいたからだ。一人は無理。
まあ、言ってしまえば
「都合が良かった」
「へ? 何のこと? 」
心を読むんじゃないのかよ。
「意識してないと分からないよ」
つまり、魔法ってこと?
「うん。そういうこと」
魔法って凄いなー。
「……そろそろ喋ってくれる? こんな場所で一人で喋るなんて、ただの狂人だよ」
「それもそうだね。……朝までコースで」
朝までここで居座る。理由は、行く宛がないから。
置き手紙をした手前、家には戻れない。
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