主婦の楽しみ

2/6
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
残念ながら高校は身長の低さで諦めてしまったが、特技はと聞かれたらバレーボールと答える。 ようやく二世帯住宅である我が家が見えた。 子供達にはすでにメッセージを送ってあるので、ご飯は炊き上がっているだろう。 たまに娘が冷蔵庫と相談して、簡単だがおかずを作ってくれている時がある。 今日がその日でありますようにと、乱雑に車を駐車し、1階に住む姑へ挨拶もそこそこに階段を駆け上がる。 「ただいま!」 「んー。おかえりー。ねぇ、ママ。冷蔵庫の豚肉使っちゃったよー。」 どうやら娘が野菜炒めを作ってくれていたらしい。 「でかした!さよ!ほら、大成!ご飯運んじゃって!」 部活終わりの息子に声をかけ大急ぎで夕飯の支度をして行く。 中学2年の息子は部活で疲れたなどと文句を言いつつ、ちゃんと手伝ってくれる。 我が子ながらいい子に育ってくれたものだと感慨深く感じながら、バレーボールウェアへと着替えて行く。 「かぁちゃん、俺もバレー行く。」 「え?お兄ちゃんも行くなら私も行くかなー。」 「来てもいいけど、邪魔しないようにね!」 ほとんどがご近所さんなので子供を連れてくる人も多い。 みんな顔見知りなので、子供同士で遊んでいる。 来年、中学に上がるさよは部活をバレーボール部に決めているらしく、良い練習場所にもなっている。     
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!