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残念ながら高校は身長の低さで諦めてしまったが、特技はと聞かれたらバレーボールと答える。
ようやく二世帯住宅である我が家が見えた。
子供達にはすでにメッセージを送ってあるので、ご飯は炊き上がっているだろう。
たまに娘が冷蔵庫と相談して、簡単だがおかずを作ってくれている時がある。
今日がその日でありますようにと、乱雑に車を駐車し、1階に住む姑へ挨拶もそこそこに階段を駆け上がる。
「ただいま!」
「んー。おかえりー。ねぇ、ママ。冷蔵庫の豚肉使っちゃったよー。」
どうやら娘が野菜炒めを作ってくれていたらしい。
「でかした!さよ!ほら、大成!ご飯運んじゃって!」
部活終わりの息子に声をかけ大急ぎで夕飯の支度をして行く。
中学2年の息子は部活で疲れたなどと文句を言いつつ、ちゃんと手伝ってくれる。
我が子ながらいい子に育ってくれたものだと感慨深く感じながら、バレーボールウェアへと着替えて行く。
「かぁちゃん、俺もバレー行く。」
「え?お兄ちゃんも行くなら私も行くかなー。」
「来てもいいけど、邪魔しないようにね!」
ほとんどがご近所さんなので子供を連れてくる人も多い。
みんな顔見知りなので、子供同士で遊んでいる。
来年、中学に上がるさよは部活をバレーボール部に決めているらしく、良い練習場所にもなっている。
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