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「…!!クルーズミサイル!!」
『カリブルNKだ。北部沿岸に向かってるぞ』
遥か下方の海面に何かが複数光って見えた。潜水艦発射型か。
『ティガー1、2。アレの撃墜は任せた。我々2機でステルスに対処する』
『ティガー1、ウィルコ』
『ツー』
ファルクラム2機がスプリットSで海面に向かって降下する。
『イルビス、3オクロック・ハイ』
「え?ー…!!」
何かが光った。
『ECMつけろ!!』
同時にガル機から強力なECM波が放出された。こちらもECMを起動する。
AWACSからこの空域に何かが飛んでるという報告は無い。であるならばー。
「タリー2!!タリー2!!」
『4だ。アイツら重なるように飛んでるぞ』
角度が変化したからか、太陽光に照らし出された光点が僅かに分離したように視えた。確かに4つ見える。アレは…
『タイドオンスコープ』
「こちらもタイドオン」
微弱ながらレーダーに目標が映った。レーダー上のシンボルは2つ。機体のRCS解析データが出た。
「バンディット、2シップス、S-70」
『オホートニクか。という事はもう2機は』
「恐らくSu-57です」
S-70オホートニクは遠隔で操作されるステルス無人機だ。通常ステルス戦闘機Su-57とタッグを組んで飛行するケースが多い。
「オホートニクまで30マイル。1機“貰い”ます。」
『ラジャー。FOX1』
ガルのF-15からスパローが放たれた。中るとは思ってない。こんな作戦、無茶にもほどがあるのだ。だが、相手の動きさえ狂わせれば少しは結果が変わるかも知れない。
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