第1章 エンゲージ

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 隊長室 「隊長、クルィーク以下1名入ります。」  ドアを開けると、部屋一帯虎柄に包まれている。虎柄の机に虎柄の家具、部隊旗・・・・・・そんな部屋の真ん中に、サングラスを掛けたスキンヘッドの大男が俺達を見ている。その姿はまるで、ヤクザだった。 「おう来たか、座れや。」  西部訛りのあるレイヴェン語が凄みを増すが、構わず言い放つ。 「隊長!!あの突然の質悪い抜き打ち訓練なんなんスか!?本当にイジェクトしたら30億円が海の藻くずッスよ!?」 「お前らを信じとったんや。まぁ、流石にイジェクトシートの火薬を外したりはせぇへんかったけどな。・・・本当はちょっと考えとったけど(小声)」  とんでも無ェこと呟きやがったな今・・・。 「せや!さっきから新戦力置いてけぼりやないけ!!」  虎柄のハゲの後ろに小さなシルエットが覗いた。常装(制服)姿の身体のシルエットは明らかに男のものではない。
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