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SIDE “クルィーク”
(見えてきやがった・・・・・・)
前方にうっすらと黒い小さなモヤの様なものが見えた。“ヤツ”だ。キャノピー・フレームの取っ手に手を掛けた。
「イルビス、前方に何か見えるか?」
「はい。黒煙の様なものが見えます」
真っ正面から来るコース。見た感じ、高度が完全に同じだ。
(あのおっさん、まさか・・・)
「イルビスかわせ!!!!」
叫ぶ。
グンッ
腹にGが急に襲い掛かる。突然の急上昇ー刹那。
ドンッ!!
「うおわッ!!!?」
声が出た。急上昇する最中、キャノピーに巨大な影が超音速で通過した。
「おっさん!!!!」
『ほう、かわしたか。エエ反応や。なら1つゲームをしようやないか。』
ダミ声がマイクから響く。
『ワイを撃墜してみろや。どんな手段を使ってもエエ。殺す気で来てみいや。』
地上と、うって変わって冷酷な声。
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