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「ペイント弾使ってやってみるか?」
「・・・キャノピーぶち当たったら怖ぇな・・・」
課業終了後、アフターブリーフィングは飲み屋まで延長していた。今後の訓練カリキュラムを組まなくてはならない。
「・・・・・・ってかレオは?」
「リュークに怒られながら整備中」
「あ・・・・・・・・・」
ソーンが一気に呆れた表情になる。テーブルにチョリソーとマルゲリータ、ウォッカが運ばれてきた。ソーンの表情が更に呆れ顔になる。
「・・・・・・・・・やっぱロシア系はアルコール耐性が違うな」
「いや、流石に割るよ。今日はコーラで。呑む?」
「遠慮しとく」
なんだよ・・・と言いつつ、周囲に目を配らせた。客の大半は今日もカップルである。
「・・・・・・彼女欲しいなぁ・・・・・・」
「逆に良く年齢=居ない歴だよな。アイドルみたいな顔しやがって・・・」
ボソッと呟いたつもりだったが、聞かれていたらしい。相変わらずの地獄耳だ。
「放課後図書室オタク軍団の一員だったからなぁ・・・・・・ヤバいトークしてたし、エロ同人持ち込んで回し読みしてたし。」
「江田島でもやってたんだろ」
「まぁね。そういうお前も聖書と称して教育隊や術校で読んでたろ」
切り返した瞬間、ソーンの表情が曇った。
「・・・・・・まあ、借りパクされて、稚内のサイトに有るけどな。とうとう帰って来ず・・・」
一気に暗くなり始めた。面倒だ・・・。
「とりあえず当面はー」
「AR(アラート・レディネス)昇格ーだな?」
現時点で俺達の最大の関心事はイルビスの戦力化だ。空戦技術は申し分無いが、アラートで使えるかは解らない。
「まあ、ぼちぼちやるしかないな」
ARの次はOR(オペレーションレディネス)、当分先だが、1機編隊長資格もいずれは取って貰わなくては。
「Su-35Sだから、対地、対艦もやらなきゃだろ?」
「それに関しては15飛行隊が面倒見るってよ」
「15か」
ノルトヴェルク基地に所属する2個飛行隊の内、F-16を装備する第15飛行隊、コールサイン“ベゲモード”は対地、対艦攻撃部隊としての性格が強い。ロシア製装備にも何故か精通しているため、なんとかなるだろう。
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