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「ー人間・・・・・・」
イルビスが呟くように言った。
「そう。人間だ。俺達と同じで、笑いもすれば、怒りもする。だがな、」
俺の言葉に、真剣な眼差しになる。
「命令次第で、向こうは俺達をー俺達の仲間を殺しにかかる。俺達は、それから守るために殺しにかかる。変な情は要らない。・・・・・・・・・でもまぁ、」
後ろに並ぶ彼女に振り返る。
「息抜きできるフライトも無いとな」
「ーはい。」
微かに微笑む彼女。
(・・・笑うところ、初めて見たけど結構・・・)
SIDE “ソーン”
「やっぱり少尉、笑顔可愛いですね~」
食堂の窓から2人を眺めながら、リュークがニヤける。
「やっぱりって、見たこと有るんかーい」
「えぇ。私やフランカーには。」
流石機付長。
「役得じゃん」
「お陰様で(ニッコリ)」
眼前の美少年が柔らかく笑う。それだけ信頼されていると言う事だろう。
(ふむ・・・・・・・・・)
ニヤニヤとした視線を向かいから感じた。
リューク。
「・・・何?」
「いずれソーンにも向けてくれる日が来ますよ。何時とは言えませんが。」
「ー何の話・・・」
訝しげな視線をくれてやる。
「さぁ、何でしょう?」
案の定、悪戯っぽい視線を返された。
「ふふっ・・・なんでも有りませんよ。ではお先に失礼します♪」
・・・コイツはいつだってそうだ。こうして意味深に言い残し笑顔で去る。
不敵に笑うリュークを見送りつつ、ラザニアを口に運ぶ。
「・・・いずれ・・・ね。」
皿を重ね、返却口に急いだ。午後からまたフライトだ。
SIDE “クルィーク”
ー時刻、1700。国旗が降ろされていくのが窓から見える。ブリーフィングもとうに終わり、このまま行けば定時上がり確定だ。
旗が外され、折り畳まれる。2つ折になり、三角形に畳まれる。
「分隊前ぇえええ、進めッ!!」
旗衛隊が旗を持ち撤収する。
「ブレイクや!!気ぃつけてな!!」
「「「「お疲れ様でしたッー!!!!」」」」
今日は金曜日。休日を控えた各員のテンションは高い。
「っしゃぁあああ!!!!呑むぞぉおおお!!!!」
「Урааааааааааааа!!!!」
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