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「・・・・・・・・・なぁ、今のジントニックだよな。酒に不馴れなヤツがイッキで、何であんな平然としてんの・・・?」
ソーンが耳打ちしてくる。
・・・・・・・・・・・・。
「マスター!ウォッカオナシャス!!」
ソーンの表情が引きつった。
「まさか・・・・・・・・・」
うん。盛れるだけ盛ってみたかった。興味本意でした。その時までは。
「あの、大丈夫ですか・・・?」
返事はない。ただの屍のようだ。
変な興味が湧いた俺は、イルビスに飲ませるだけ飲ませてみた。まず、ソーンが轟沈した。俺も飲めるだけ飲んだ。最後の最後で頼んだスピリット。これで俺も死んだ。で、眼前のイルビスはというと・・・・・・。
「無理するなって、言われましたが、お二人もですよ?」
ケロッとした表情でグラスにスピリットを注いでいく。なんでピンピンしてやがるんだ・・・鉄の胃袋め・・・・・・。周囲のギャラリーの歓声が耳障りだ。
あぁ、うるせぇ・・・・・・。
歓声も鳴りを潜め、落ち着いた雰囲気を取り戻す。ソーンもなんとか復活した。
「明日の朝は地獄だな・・・・・・・・・」
青い顔でミルクティーを飲むソーン。
「ーそういえばなんだけど・・・」
2人が俺を見る。表情が死にきったソーンと、ケロッとしたイルビスの差に、少々驚きながら気になってたことを訊ねた。
「イルビスは何でファイターパイロットを志望したんだ?」
キョトン顔で俺の眼を見てくる。なんでそんな事を訊くのかと言いたげに。
「何で・・・ですか。」
「空が好きだーだとか、飛行機が好きだーとかな俺ら2人はそんなんだよ。な?」
死にきった表情でソーンが首肯する。
「・・・・・・お2人が、戦闘機乗りを目指されたきっかけって、何ですか?」
「へ?」
逆に訊き返されてしまった。
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