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「綺麗な満月だね・・・。」
「あぁ、そうだな・・・。」
「ねぇ、刀夜。『月見の祈り』って知ってる?」
「は?『月見の祈り』?何だそれ、流れ星に願わず、月に願い事するのか?」
「あはは、違う違う。『お願い』じゃなくて、『お祈り』するんだよ~。」
「・・・、それ、何が違うんだ?」
「え?あぁ、えぇと、・・・ニュアンス?」
「具体的な答えになってないぞ。それ。」
「あはは、は、で、でも『願い』って言うよりも、『祈り』って言う方が神秘的じゃない?」
「そうか?まぁ俺にはどっちも無縁の言葉だ。」
「・・・・ボソッナースコール。」
「ふむ!それで?その『月見の祈り』って何なんだよ?」
「あ、うん、あのね、綺麗な月の夜に大好きな人と二人で同じ事をお祈りするとお月様が叶えてくれるんだよ~!」
「へぇ、それはまた眉唾な・・・っと悪い。謝るからこっちに近づくな。そのわきわきした手もやめろ。・・・それも本に書いてあったのか?」
「チッチッチッ、これは私のオリジナルだよ~!」
「なぁ、それ俺が知る術ないよな?何で聞いた?」
「いや~どんな反応するかなぁと。願わくば珍回答がでたら笑ってやろうかと。」
「お前な俺だって怒る時は怒るぞ?もう身体の感覚も取り戻しつつある。」
「えっ、刀夜、私になにする気?刀夜って実は変態さんなの?うわぁ~。」
「お前どの口が言ってんだ!本当に怒るぞ!?」
「うわぁ!刀夜落ち着いて!あまり怒ると身体に悪いよ?」
「誰の所為だと思ってんだ!誰の!」
「ハッ!まさか今日刀夜のお父さんが刀夜の牛乳プリンを買い忘れたからカルシウム不足で!?」
「ここでまさかの親父!?お前すげぇな!その返しは流石に予想外だ!」
「あははははは!!刀夜って本当に面白いよね。ナイスツッコミ!」
「なぁ・・・、お前もしかして俺にケンカ売ってんのか?そうだよな?よし、いいだろう買った。」
「待って待って、そんなわけ無いでしょ~。もう。私刀夜とはずっと仲良しでいたいと思ってるよ?この先も、・・・ずっと・・・ね。」
「!!・・・お前・・な・・・・。」
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