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ボクは夢の中で泣き叫んでいた。
いや、現実でも多分きっとそうで
自分の叫びで飛び起きたボクは
涙を流していた。
「んん、魘されていたの。
怖い夢でも観たの?」
ボクを抱いたまま眠っていたお姉ちゃんも起きた。
まだ真夜中で、お姉ちゃんは眠たそうだったからボクは悪いことをしてしまったって思ったんだ。
「ごめんなさい、怖い夢だったから…でも、大丈夫です」
「謝らないで、みおちは悪くない。悪いのは魔女なんだからね」
お姉ちゃんは眠そうにしながらも全部見透かしたように言ってボクにささやいた。
「ぐっすり寝られるように、今からお姉ちゃんがみおちに魔法を掛けてあげる♪」
言ってお姉ちゃんはボクの頭を撫でて前髪を掻き上げたかと思ったらおでこにキスをした。
甘い香りがして、
何だか温かくて
それだけでボクは安心して
深い深い眠りに落ちたんだ。
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