『この世界の片隅で』  2018.8 

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 軍艦で思い出したことがある。小4の頃、怪我で運動会の練習を休んで一人教室に残っていたわたしのもとに上級生二人がやってきた。相方が「こいつは絵が上手いんだ」と紹介し、その場で描いてくれた絵が軍艦だった。確かに上手かった。それが印象深かったのか、わたしは消しゴムを切り刻み、工作用ボンドを使い、軍艦もどきのミニチュアを作った。ちょうど翌日が参観日であり、机の上の目立つ場所に置き、よそのお母さんから「上手いねえ」と言われ自己満足に浸っていたことを。   いまさらながら、幸せな時代に生きているのだなあ、と思う今日この頃である。 ※これを書くにあたっては母に確認を取りたかったが、すでにそれは不可能になった。勘違いもあるかもしれないが、ご容赦いただきたい。
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