第1章 始まり

3/5
前へ
/35ページ
次へ
これは、俺が中学一年生の時だ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「おい、俺らの昼飯はどうした。」 「す、すみません!もう、お金がなくて…。」 「はぁ?んなこと知るかよ。金がなけりゃ盗めばいいだろ。何回かやっている事だしよー。」 「すみません!もう…盗みとか…そういうの、やりたくなくて…。」 ドカっ! 「うぅっっ!」 「おいおい、今更何言ってんだよ?あまり俺らを怒らせると、次は膝蹴りだけじゃ済まないぜ?」 「…もう、こういうの…やめて下さい。お願いします…。」 「………はぁぁぁぁぁ。残念だよ××。お前の土下座の誠意に免じて、もうこういう事はやらねー。」 「えっっ、あ、ありがとうございます!!」 「その代わり…(ニヤ)」 「!!」 「お前が万引きしてる写真を、学校中、いやネット中に広めさせてもらうわー!はーっはははは!」 「それだけはやめてくださいっ!それだけはっ!」 「これを見た奴らはお前の事どう思うだろうなー?まず教員にバレて退学だろうなー。」 「!!」 「そして、人々からお前は犯罪者というレッテルを貼られ、後ろ指立たれながら、一生生きていく事になるなー。 「っ!」 「お前の唯一の親友や、初恋の××、そして家族からどう思われるんだろうなー?」 「………」 「それに知ってるぜ?お前の家大量の借金を抱えているんだってなー!せっかく大好きなママが苦労しながら学校に行かせてるのに、お前がその期待を裏切るなんて、なんて外道な事でしょう!」 グッ 「…●●団長、こいつさっきから黙り込んで動かねーんですが、どうします?」 「けっ、黙ってりゃ済むと思ってんのかよ!オラァ!!」 ドカッッ! 「団長、あまりやりすぎると危険ですぜ?教員に見つかれば俺達が怪しまれる。」 「…それもそうだな。おい、××。お前の親友××と初恋の××は……(ニヤ) 『俺がしっかり可愛がってやる』から安心して退学してくれ。んじゃ、今までお疲れさーん、役立たず君。」 「(………は?散々こき使っておいてこの始末かよ。ふざけんな。お前らのせいで、 どれだけ…我慢したことか… どれだけ…大事な時間が奪われたか… どれだけ…大事な人を失ったか… ……ちくしょう…。」 『憎イカ?××ヨ。』 「!?誰だ!」 『我ハ君自身。モウヒトリノ君ダ。』 「もう一人の…俺??」 『今ハ時間ガナイ。ヤツラヲコロシタイカ?』 「奴らって、俺を虐めてたやつらの事か?」 『ソウダ』 「…殺したいっ。けど、そんな事したら…俺の居場所が…なくなってしまう。」 『ヨカロウ。…時間ガナイ。君ノカラダヲカリルゾ。』 「え?…う、うわあああああぁぁぁぁ!!!」 『…ハジメルカ』
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加