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ガシャン、ジャー…
ユウキがシャワールームに入る音が聞こえた。
“ユウキ君、起きたな、手紙気付いたかな”
マリはパソコンで日記を書いていたところだった。
2018年12月22日
“ユウキ君から告白されて付き合う事になった。やっと、3年越しの願いが叶った。”
その日記の最初の日付は、2015年4月3日。
“大学の新歓で運命の相手を見つけた、名前は坂本ユウキ、絶対に私の物にする”
“好みの女性のタイプ、髪ロング、痩せ型、顔は………”
“整形は春休みの内に終わった、ダイエットも完了”
“ユウキ君の彼女に新しい彼氏をあげた、あっさり別れてくれた”
“明日から私は3年、ユウキ君は2年、生まれ変わった私に気付いてくれるかな”
マリの日記は、全てユウキのことしか書かれていなかった。
“やっと…”
ふふっ、あははっ、と思わず笑いだすマリ。
見上げた先には、
天井いっぱいに貼られた、
ユウキの写真があった。
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