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「アシュラー、今日も凄かったね、また一発だもん」
今度は背後から若い女の声が聞こえた。俺は車椅子のコントロールパネルを操作し、少し速度を落とした。ガンダルヴァが車椅子の横に並んだ。十代のように見えるが、実際の歳は分からない。長く伸ばした艶やかな黒髪が眩しい。
「今日こそは絶対に頭を潰せると思ったのになあ」
ガンダルヴァが悔しそうに言った。俺はガンダルヴァの本名を知らない。それどころか隊のメンバーは誰もお互いの名前を知らないのだ。『八部衆』は自分の名前など捨て去った連中の集まりだった。
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