プロローグ

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 学校から帰ると、パソコンを前にネットサーフィンをしたり、動画やアニメを夢中になって観ていた。    そんな生活が、小学生の高学年から中学の卒業式まで続いた。  中学3年の夏に両親が事故死。居眠りトラックが突っ込んでくるという、ラノベではよくある展開だった。しかし、それで両親が異世界転生したかなんてわからない。俺が分かるのは、トラックの運転手が捕まった事と、両親の葬式がつつがなく行われた事だけだ。  そして、それをきっかけにいじめが無くなるなんて事もなかった。  学校ではいじめられ、家に帰っても誰もいない家で一人で過ごすというのを、夏から卒業式まで続けた。  そして、卒業式終了直後。ついに俺は……自殺した。  両親の事故死がきっかけだった。  学校でも家でも常に一人。両親がいたから死のうとは思わなかったが、孤独の中で生きていることに意味を見い出せなくなった。そして冬休みに自殺を決意し、決行の日を卒業式終了直後と決めた。  それからは、ある意味で毎日慌ただしく過ごした。     
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