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二人は笑顔でかけて行った。その様子はやはり9歳の子どもなんだな~っと微笑ましく見ていたら、
「それではユウトさんの成果を見せていただいてよよろしいですか?」
シャル母からそう言われ、俺は暗記した全属性の初級魔法の詠唱おこなった。しかし、何一つ発動するものは無かった…………。
「…………………………」
「…………………………」
「え~っと、まぁ適性があったとしても、いきなり発動するとは限りませんよ? ですので、これから少しずつやっていきましょうね?」
苦笑いが隠せてないですよ……。
それから20日間、詠唱の暗記や魔法使いの歴史、この世界の事を学んだり、実際に魔法を見せてもらったりなどしながら、魔法に関するさまざまな特訓をシャル母から学んだ。
だが、俺が出来たのは、始めに覚えた魔力を出すという事だけだった……。
シャル母は『まっ、まぁ人それぞれ得意不得意はあって当然よね。きっといつかできる様になるわよ…おほほほほ……』と空笑いをしていた。
だが、確証は無いが、もしかして? と思えるものが俺の中で出来始めていたのだ。
今日はシャル母に一人で考える時間がほしいと伝えると、シャル母も、俺が悩み落ち込んでいると思ったらしく、すんなりと休みをくれた。
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