第三章 魔法の練習は前途多難?

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 俺は誰もいない森の奥へと行き、自身で考えていた事を試してみる。  それは、今まで魔力を制御して、薄く出していたものを、一点集中で一瞬だけ爆発的に出したらどうなるかというものだ。  手をピストルの形にして木に付け、体の中の魔力を、エアーガンでBB弾を撃つ様なイメージで放ってみる。すると、  ズドンッ!!!!!!  木には銃で撃たれた様な風穴が開いていた。  距離を取ってもう一度試してみると、成功はしたものの威力が格段に落ちた。そこで、特訓初っ端のシャルたちの事を思い出し、飛距離が伸びても木を穿つイメージ、それから出す魔力の形をピストルの弾の様にして、回転もかける。  俺が思っている以上に成功した。  たった5発撃っただけで木は根元以外残ってはいなかった。  何本かの木を実験台に練習を重ね、夕方になる頃には、森の真ん中に広場が出来ていた。  だいたい千発撃ったぐらいで、総魔力量の0.01%ぐらいの消費だったのだが、座って一息つくと、元に戻った。どうやら、魔力回復量も莫大化しているみたいだ。  とにかく、魔法? とは呼べないかも知れないが、戦う力は手に入れた。あとは入学試験を突破するだけだ!     
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