せがむ

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【グラスを片手に         ピアスは揺れる】 ソファーに深々と身体を沈めて ただ可能性を探っていた 僅かに残された脳の片隅で 脱獄者が路頭に迷うように 誘惑だけで行動をするのは 本当に馬鹿げている (そもそも差別は歴史を重ねても、何も変わっていないじゃないか) まだ戦える 血まみれになろうとも それは土曜の夜空に浮かぶ月のように 真っ赤に染まっている 赤い糸を持ち出した意図を 時のせいにして己は逃げるのか? 夜更かしは嫌いだから
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