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(miya side-3) 式場のホテルまで、駅から歩いて15分。 バスに乗れば早いのは、 もちろん地元だからよく知っている。 でも時間とか調べるのが面倒で、歩くことにした。 駅ビルの大きな窓ガラスに、 映る自分の姿を見て。 ため息がまたでそうになった。 寝癖がついて、ネクタイも曲がってる。 (シバにまたケチつけられそう) …その前に幹ちゃんに怒られるかな。 結婚式の新郎と、その従兄弟の顔を思い出して。 更に気持ちがブルーになった。 駅からホテルまで。 大通りを南下しながら、 なつかしいような、そうでもないような。 複雑な気持ちをかかえたまま、 予定ギリギリの時間にホテルに着いた。 ロビーを横切って左の奥へ進めば、 会場になってるホールだったはず。
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