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(miya side-6) 披露宴だけで帰るゲストを見送りに、 シバと奥さんが出てくる。 「いい式だったね」 近づいて、お世辞じゃないけど、 社交辞令的にいう。 「おう」 シバも奥さんもうれしそうだ。 「あそこにいる人も、すっげー感動してた」 それとなく指さして、聞き出そうとするなんて、 我ながらずるい。 「あぁ、あいつ。マキは昔からアツいやつだから」 「へぇ」マキっていうのか。 「野球部」 「へぇ」やっぱりか。 「珍しいな、知らないやつに興味もつなんて」 なんでか、シバはニヤニヤ笑って。 「面白そうだから」 俺も、ニヤリと返した。
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