第一章 お持ち帰りと鬼軍曹

1/17
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ

第一章 お持ち帰りと鬼軍曹

カッツーン、ジャッ。 カッツーン、ジャッ。 カッツーン、ジャッ…… ああ、又だ あの音が近づいてくる。 お父さん、助けて! いやだ! 私も殺される! 助けて! 「助けて!」 ハア、ハア、重い お父さんの匂いがする 腕を伸ばした。 人の肌 温か~い そのまま抱きしめた。 何か、いいな・・・ このまま居たい・・・? 居たい? ん? でも・・・? んー重い! 目が覚めたが怖くて目を開けられない。 まるで金縛りにでもあったみたいに動けない。 重たくて ・・・・・・ 人が乗っている暖かさを感じる。 静かな息が耳元で聞こえる。 こわごわ片目をそーっと開いた。 う、ウワー、だ、誰? この人? え? 裸? 男?! ここ何処? !!! えっ、もしかしてラブホ? ぼんやりとしか見えないものの、部屋の明るさが頭の中でぐるぐると記憶をたどる。 たぶん、いや、間違い・・・ない。 ズキン! イッター、頭痛い! でも まじー やばっ! 重いー苦しいー、とにかく起こさなきゃ 「あ、あの、起きてもらえませんか!重いんですけど」 ぺシぺシと背中を叩いた。 「ん?んーん」 えっ、何、ウソ、下があそこが、なんかむずむずする? あっ、んふ 「畑山―」 男が顔を上げ、体を起こそうとした。 う、動かないで! お、あー、ごめん、と言いながら抱き着いてきた。 「どれくらい寝てた?」 「あ、いや、わかんなぁ・・・い」 「よく寝たなーめがね、時計?っと」 腕が伸びる、ぐっと何かが下から突き刺さってくる。 あっ、アフ~ 変な声が出ちゃう。 男が体を起こそうと動いた!あそこに、ひ、引っかかってる? 「ん?あは入れたまま寝てた、ごめん、あ、やべ、また大きくなった」 抱き着いた腕が、ぎゅっと巻きつき、私の頭を大きな手で支え、もう片方が、腰からお尻の方に下がって行く。耳にかかる息があつくて。横を向いた。 唇が重なり、口を少し開けると入ってきた舌に自分の舌を絡めた。とけちゃいそうで、目を閉じそのまま背中に腕を回した。 「畑山、もう一回いい?」 つむっていた眼を開いて顔を見た。 ジィ―ッ、ぼんやりとしか見えん。 えっ、誰このイケメン何で私の名前呼んでるの?あっでも気持ちいい。 電話が鳴った。 それを取る男性。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!