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「なぁ、お前って噂話とか怪談って信じる?」
お昼休み、木崎アキラと食事をしていたら、何の前触れもなくそんなことを言い出してきた。
「ん?俺はあまり信じてないな」
「アキラ、お前は信じる派なの?」
「いや、俺も最近までは信じてなかったよ」
「最近までは?何か実際に体験したの?」
「そう言う訳じゃ無いんだ、残念だったな」
何故かドヤ顔気味に言われた。
「なんだよ詰まんねー」
「じゃあ何があったんだよ?」
「昨日『本当にあったら怖い話』やってたの知ってる?」
「何だ?その胡散臭そうな番組は!」
「まぁ内容はお察しの通り胡散臭い物が多かったけど、そこで各地域の怖い話を紹介してたんだよ」
「それで少し気になって、この奥山町にも何か無いかなと思って調べてたらあったんだよこれが」
「は?マジで!?」
まぁこんな田舎の町だからあるだろうなとは薄々感じてはいたが、実際あるとはっきり言われると驚くものだ。
「それでさ、明日確かめに行こうかと思ってるんだが、行かないか?」
まぁ明日は土曜日なので学校も休みだし特にこれといった用事も無かったので二つ返事行くことにした。
詳しい予定を決めようとしたところで昼休みが終わるチャイムが鳴り響いた。
「じゃあ放課後詳しい予定決めようぜ」
「忘れて先に帰るなよ」
いつもよりご機嫌なアキラのセリフに俺は軽く手を挙げて答えて足早に授業に向かった。
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